DOS/V解体新書の予稿の最近のブログ記事

ケース内のレイアウト

まずケースであるが先の言葉の説明でチラッと述べたが、サイズがいくつかある。
といっても上では4~5つくらいの分けだったが、本当はもっと細かい。

とりあえずここは一般的なキューブ筐体とタワーケースを例に説明する。

キューブ筐体
 名前からいくとどの辺も同じ長さの立方体をイメージするが実際は奥に長いことが多い。
 内部レイアウトからどうしてもそうなる傾向にある。
 正面から見ると正方形であることが多い。
 正面はもちろんフロントパネルでCDやFDインジケータやスイッチ類が来るのは共通。
 内部にアクセスするためにはフロントと底板と裏板を残した左横、天板、右横の板が繋がっている
 ことが多くこれをはずす。
 内部はスリムタワーほどにはいり込んでない。
 底面にマザーを配置するケースがほとんど。
 他の配置状況はタワーケースと同じ感じで、フロント側にCDや内部HDDなどを配置し、裏板側に
 電源を配置する。
 電源はたいていCPUの上に来る。

タワーケース
 ミニタワーを除いてほとんどのケースが外部用ベイの数で大きさが決まると言っても過言ではない。
 逆を言えばミニ→ミドル→フルと行くにしたがって外部ベイの数が多くなる。
 内部に納まるマザーはフルATXでもミニタワーに入るから大きければ大きいだけ内部に余裕ができ
 熱対策にも余裕が持てる。
 その逆はいわずもがな。
 キューブと同じで左横から見ると左上に電源、右上に外部ベイ、その下に内部ベイ。
 マザーは右側に立てる感じで取り付ける。
 ベイへの機器の取り付け以外は左側の板をはずして行うことになる。
 なお天板やフロントパネルをはずすことはめったに無い。

どのケースもたいてい四角いエンブレム用のスペースがフロントパネルにある。
たまに外部USB用になってしまっているものもある。

肝心の言葉の説明が無かった。

マザーボードで使用される部品の名前について説明する。

ソケット
 本来ICなどの電子部品はプリント基板に半田付けして使用するものであるが、取り替えたり
 好みで選択肢が多い場合などのためにこれらの部品を後からユーザーが取り付けて使用でき
 るようにその仕組みを用意している。
 これがソケットであり、これ自体が半田付けされているので、ここに電子部品を挿入するこ
 とで半田付けされた電子部品と同じように使用することができるようになる。
スロット
 ソケットと同じ理由で設けられている。
 ただし、こちらは電子部品以外にPCI等のように機能がプリント基板になっている場合も
 想定している。
 メモリも昔からこのようにして好みに応じた容量が使用できるようになっていた。
 ちょっと前はCPUもこの形状だったことがあった。
コネクタ
 ケーブルなどを使用して電子機器同士を接続するために用いる設定。電話機のジャックを
 想像してもらえればだいたいあっている。
 コンピュータには様様なコネクタが用意されている。
 標準的なものとしてはハードディスク用、FDD用、プリンタ用、キーボード用、マウス用
 電源用、などである。
ヘッダーピン
 コネクタとよく似た機能を提供する部品。
 ただしこちらは1ピンづつでも運用できるようにコネクタの形状が指定されていないので
 柔軟な運用が可能。
 これを使用するのはケースのLEDやスイッチとの接続が多い。
 またヘッダーピンの中にはコネクタの形状を指定しているもの幾つかある。
 大抵の場合冷却用ファンの電源端子だったりする。
電源ユニット
 マザーボードを含めたシステム全体に電気を供給するユニット。
 規格化されており、形状、出力ようのコネクタなどだいたいどれを購入しても使用できる
 ようになっているが、当然システムとの組み合わせは世に出た時期などを合わせないと
 まずい場合もある。
フォームファクタ
 マザーボードの形状の規格。
 ケースもこれに合わせる必要がある。
 現在の主流はATX。
 ちょっと前はAT。
 次期規格はBTX。
ねじ
 そうらせん状に筋が入っていていろいろなもの同士を留めるアレである。
 DOS/Vで使用するねじは大きく分けてミリねじとインチねじがある。
 ミリねじは5インチベイ機器が主に使用し、インチねじは3.5インチベイ、PCIなどの外部スロット
 基板や電源などのケースとの取り付けに主に使用する。
 このほかちょっと太くてらせんの溝も大きめないもねじがあるが、これは主にファンの固定が多い。
フロントパネル
 文字通りケースの前面にあるもの。
 5インチ3.5インチベイのふた、メインスイッチ、リセットスイッチなどのボタン、各種インジケータ
 が着いている。
 ベイのふたは無理すれば外側からでもはずせるが傷がつくのでできるだけ内側から両端のつめ
 をはずす感じではずすのがベター。
リアパネル
 文字通りケースの背面にあるもの。
 PCI用のスリットや各種I/O用のコネクタが顔をそろえる。
ベイ
 港のこと。
 5インチと3.5インチ用の機器を船に見立ててこれが収まる場所ということで、5インチベイ、
 3.5インチベイという(のだと思う)。
 収納した機器が外部に顔をのぞかせることができるベイを外部用、できないものを内部用という。
 一般的なケースだと、
 ・5インチ外部x3~4
 ・3.5インチ外部x2
 ・3.5インチ内部x1~4
 といった感じになる。
 もちろんケースサイズによりまるっきり無かったり、逆にもっと多かったりする。
 ノート用のHDDである2.5インチHDD用のベイをもっているケースはほとんど無い。
ヒートシンク
 CPUなどのICはその動作原理上熱を発生する。
 この熱量は使用する(与える)周波数x電圧の2乗xキャパシタンスに比例して大きくなる。
 最近では単位面積あたりの熱量が太陽表面と同じくらいになってきているらしく、とてつ
 もない熱量であるらしい。
 ところで熱を自然に逃がすには表面積をなるべく大きくして大気に逃すのが一般的だ。
 だが、最近のICはプロセスの微細化がすすみパッケージは小さくなる一方で、周波数は
 高くなっている。
 このためICのパッケージだけでは放熱が間に合わず、ヒートシンクという放熱装置を取り
 付けて表面積をひろげ熱を大気中へ逃がす。
 このためヒートシンクは大きくてひだがいっぱい付いている。
 最近ではこれだけでも足りなくなっており、風を当てて強制的に大気中への廃熱を行う
 ためのファンがついている。
ヒートパイプ
 熱伝導管ともいう。
 通常ヒートシンクは底部でICに接触しその熱を本体からフィンへ伝えてフィンから大気へ
 放出するが、このフィン部分と接触部分をヒートパイプで繋ぐことでヒートシンク形状を
 自由にできるようにすることが多い。
 最近人気のキューブ型やスリム筐体用など、ヒートシンク設置に制約の多い場合これを
 使用することで効果的なヒートシンクを設置し効率よく廃熱することができるようになる。
ケースサイズ
 コンピュータに必要な機器を一切合財格納する箱の大きさ。
 主なものにキューブタイプ、スリム、ミニタワー、タワー、フルタワーなどがある。
 収納できるマザーボードはそのフォームファクタによる。
 右へ行くほどどんなサイズのフォームファクタも入るはずだが、あまり大きな筐体にあまりにも小さい
 マザーボードだと配線に苦労するかも。
マザーボード
 コンピュータをつかさどるための主たる装置。
 それからメインボードと言うこともある。(実際中国では主機板と書く)
CPU
 中央演算処理装置。
 主に計算と判断とおりまぜて決められた手順(プログラム)を処理する装置。
メモリ、RAM
 書き換え可能なメモリのこと。
 揮発性なので電源を切ると内容は消える。
 内部記憶装置。
 CPUがプログラムを実行する上でなくてはならない作業場所。
HDD、ハードディスク
 大容量外部記憶装置。
 速度、コスト、容量の面でかなう別手段が無いのでここにOSを初めとするさまざまなプログラム類を
 おいてコンピュータとして動作させるための装置。
メモリ、ROM
 書き換え不可能なメモリのこと。
 書き換え可能なものもあるが専用の装置が必要。
 HDD内部のOSが実行される前に実行されるプログラムが入っていたりする。
 カセット式のゲームもこれ。
 このほかにCD-ROMやDVD-ROMといったものがあり、コンピュータへ新しいプログラムを入れる
 (インストールと言う)のに使用したりする。
メモリ、USBメモリ、各種メモリカード
 書き換え可能なメモリ。
 不揮発なので一度記録した内容は消そうとしない限り消えない。
 この特性を利用してPC間のデータ移動やデジカメなどに利用されている。
ファン
 上のヒートシンクの時にも書いたが、扇風機の小さいのと思っていただければいい。
 サイズは4、5,6,8,9、12が一般的。
 下からチップセットや外付けケース、CPUやGPU、ケース用などとだいたいのすみわけが
 できているが、最近は8センチ以上は「これ」と決まっていない。
 回転数で静音、普通、高速タイプという分けがあり、一般的に高速なほどうるさいが
 冷却効果が高いとされる。

マザーボードの一般的なレイアウト

マザーなどのイメージがしやすいので、チップセット中心に説明してみよう。
まずはマザーの見方から決めておこう。
外へ向けてコネクタ類が並んでいる方を右上にして立てたイメージでいきます。
だいたいどのマザーボードでも南と北という別名で2つのチップセットからなっている。
場所的には中心あたりに北と、そこから右下、PCIスロットの右側あたりに南である。
北は主にCPUとメモリを、南はIDEやPCIなどの入出力系をつかさどる。
両チップセットはその時々でいろんな接続が行われている。
そしてその周辺へ目を移す。
まず、先ほど見方のところで出てきたコネクタ類。
これはマザーによっていろいろ変わるが、入出力用である。
マウス、キーボード、RS-232、パラレルなどなど。
が、USBが出てきた昨今ではレガシーに属する。
そして右へ目を移すとコンデンサ類が多数あり、そして一杯穴のあいた四角いものが
あるはずだ。
時にはその外側を黒い囲いがあったりするし、穴があいていなくて逆に小さいボール
のようなものがびっしり並んでいるかもしれない。
これがCPUソケットといわれるもので、ここへCPUを挿入する。
昔は一時的にここがスロットだったこともある。
そしてさらに右へ行くと、細いスロットが幾つか並んでいるはずだ。
これはモノによっては先のCPUソケットの上だったりすることもあるが、大抵はこの辺。
2~4個並ぶのが多い。
さて、その下側に長方形の小さな囲いの中にピンが2列並んだものが2ないし3つある
はずだ。
これもメモリソケットの横だったりその下だったりする。
後述のフォームファクタによってまちまちだ。
おそらく間に四角いICがあるはずだ。
これがサウスチップ。
その左にソケットが幾つか並んでいると思う。
上からAGP、PCI、ISAと並ぶのが普通だが。
AGPが無かったり、ISAが無いものもある。
これ以外にARMだったり独自ソケットがついていたりする。
その場合大抵、PCIなどより短い。
PCIなどの右下にボタン電池やヘッダピンが幾つかある。
ヘッダピンはケースのリセット、スイッチ、HDD LED、POWER LED、スピーカーなどと
接続して各種操作をケースで行ったり状態表示を行ったりする。
以上が一般的なx86 用マザーボードの構成例だ。

2015年8月

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